法人設立と役員報酬

法人設立と役員報酬について


法人設立とは会社を作るということです。例えば社長になろうとする人がその立場に立つことになります。そのような創業者は出資者と呼ばれる投資をしてくれる人に対して、配当を支払うことが必要となります。その配当を約束することで投資家から資金の出資を受けることができるのです。これはどのような会社形態であっても基本は同じです。

そのようにして法人設立をした社長は役員と呼ばれる身分になります。会社の規模によっては社長以外にも多くの役員が在籍することもありますが、それらの役員は法的には労働者としてみなされません。従って給与ではなく役員報酬というものを受け取ることになります。法人設立をした後すぐに検討しなければならない課題の一つがこの役員報酬となります。

実はこの役員報酬というのは社長の裁量によって自由に増やしたり減らしたりすることができない仕組みのものになっています。法人においては給与や役員報酬は経費として計上することが認められていますが、役員の報酬は原則として1年を通じて同じ金額を支払わなければならないという決まりがあるのです。

つまり期末に思った以上に利益が上がったからと言って自分自身に一時金として賞与を出すことはできないのです。正確には出すことは出来るのですが、それは経費としては認められずに課税されることになります。

法人設立後すぐには安定した収入が得られないということもあるでしょう。しかし役員は自由に報酬を動かすことはできないので想定される収支を考えて自分自身を含む役員の報酬を決めなければならないのです。

会社に利益を残さないつもりであれば想定収入と同じくらいの報酬額を設定するのが良いでしょう。しかしそれでは会社に何も残らないため将来的に銀行などから融資を得ようとする場合に不利となります。一方で会社に利益を残す場合には外部の信用が高まるという効果が期待できます。会社に残った利益は一般的には株主や従業員に還元するのが一般的です。そうすることでさらなる投資を募ることができますし、従業員のやる気に火をつけて業績向上を期待することができるようになるのです。
なお例外的対応として業績が大幅に悪化した場合に限って役員の報酬を減額することは認められています。この逆で利益が大幅に出た場合には出来ることはありません。役員の報酬を変更できるのは決算後3カ月とされています。株式会社においては株主総会が行われるのがこの時期であり、その場で承認を受けて決定されるのが一般的です。